旅、それは…

旅ログ / 2019.02.06

何を書くのが最適か悩んだあげく、大昔の旅の記録を書くことにしました。

ウイスキーが好きだと話すことになるといろいろ聞かれ、その先に必ずのように、旅行の話をする羽目になります。
スコッチウイスキーが好きという理由だけで、スコットランドを旅した女は、そんなに珍しいのかと、逆に質問したくなる程、驚かれます。
話す度、記憶も色々変化しているんだろうけど、旅のしおりを作っていたことも手伝って、記憶はところどころ抜けているものの、鮮やかに残っています。

残念なのが、デジカメのデータがほとんど残っていないこと。
そして、当時のデジカメ、800万画素とかそんなもので、今使っているスマホがあったらどれほどだったか。
旅の記録を改めてここにまとめていったら、必ずや再び訪れん！とか思っていた当時の感覚がより強く呼び覚まされるんじゃないかと思います。

まずは、友人と合流するグラスゴーのユースホステルから始まります。
当時はKLMをメインの航空会社として使っていたので、アムステルダム乗り換えでグラスゴーを目指しました。

飛行機で私と同様に女ひとりのお姉さん（なんとなく小柳ゆき似‐当時でも彼女は私の年下だが）。グラスゴーの空港に着いてからの市街地へ向かうバスでも一緒でした。ああ先に降りちゃうのね…なんて思いながら、私は少し先の繁華街で降り、地下鉄に乗り換え、ユースホステルの最寄りの駅まで。

この時すでに外は真っ暗。

方向音痴の私は、親切とは言い難い地図を頼りにユースを探します。行ったり来たりを少々繰り返し、空地のようなところを横切ったり、「明るいうちならYHの看板がきっと見えるのに」と思いつつ半ば泣き出しそうになりながら、やっとのことで見つけたYHは、大学の寮のような佇まい。

予約している紙を見せ、シーツを借りてドミトリーへ向かったものの、中は既に真っ暗闇。宿泊者たちはバックパッカーばかりで、きっと疲れて早々に寝てしまうに違いないよ…。

このどこかのベッドに友人がいるはず。

それ以前に、私が使えるはずの空いているベッドはいったい何処なのか。

小声で友人の名を呼ぶ。すると、小さな明かりが2段ベッドのどこかでぽうっと灯った。手元の小さな灯りで、友人が現れた。緊張の糸がほぐれたのと安堵感から、「良かったー」と、きっと私は名を呼んだ時よりも大きめの声を出したに違いない。

何処からか、抗議の声が英語で上がった。

急いでふたりで部屋を出て談話室へ。
友人は1週間以上前にすでにスコットランド入りしており、スペイサイドの方の蒸留所を幾つか回っていた。レンタカーも借りていたというから、ペーパードライバー（現在進行形）の私は舌を巻いた。

再会を喜び、明日からの行動について少しだけ相談して、部屋に戻って眠ることに。私は飛行機でも眠っていたので眠れるだろうか、明日約束時間に起きられるだろうかと思いつつ、いつの間にか眠りに落ちていた。